現代語で読む 樋口一葉『十三夜』

現代語で読む 樋口一葉『十三夜』

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◆文庫本サイズ、表紙込み32ページ 樋口一葉『十三夜』を現代語訳(口語訳)してみました。原文の良さは重々承知の上での試みです。一葉作品に興味はあるものの、なかなか手が出なかったという方が、私の大好きな『十三夜』の物語と出会うきっかけになれば幸いです。 【原文】 例は威勢よき黒ぬり車の、それ門に音が止まつた娘ではないかと両親に出迎はれつる物を、今宵は辻より飛のりの車さへ帰して悄然と格子戸の外に立てば、家内には父親が相かはらずの高声、いはば私も福人の一人、いづれも柔順しい子供を持つて育てるに手は懸からず人には褒められる…… 【口語訳】  いつもなら威勢の良い黒塗りの人力車で帰り、「ほら! 門で音が止まったよ。うちの娘に違いない」と父母に出迎えられたお関であるが、今夜ばかりは違う。街角で飛び乗った人力車さえ帰し、しょんぼりと、わが家の格子戸の外に立っているのである。中からは、相変わらずの父親の高声がする。 「いやぁ、私も幸せ者の一人と言っていいね。子どもたちはみな大人しくて、手はかからないし、世間様にも褒められる。……

◆文庫本サイズ、表紙込み32ページ 樋口一葉『十三夜』を現代語訳(口語訳)してみました。原文の良さは重々承知の上での試みです。一葉作品に興味はあるものの、なかなか手が出なかったという方が、私の大好きな『十三夜』の物語と出会うきっかけになれば幸いです。 【原文】 例は威勢よき黒ぬり車の、それ門に音が止まつた娘ではないかと両親に出迎はれつる物を、今宵は辻より飛のりの車さへ帰して悄然と格子戸の外に立てば、家内には父親が相かはらずの高声、いはば私も福人の一人、いづれも柔順しい子供を持つて育てるに手は懸からず人には褒められる…… 【口語訳】  いつもなら威勢の良い黒塗りの人力車で帰り、「ほら! 門で音が止まったよ。うちの娘に違いない」と父母に出迎えられたお関であるが、今夜ばかりは違う。街角で飛び乗った人力車さえ帰し、しょんぼりと、わが家の格子戸の外に立っているのである。中からは、相変わらずの父親の高声がする。 「いやぁ、私も幸せ者の一人と言っていいね。子どもたちはみな大人しくて、手はかからないし、世間様にも褒められる。……